#Книжный_клуб
父の時給
残業もまた残業で、男が 自宅に 帰り着くのはいつも深夜だった。 男が帰宅した時には、妻は5歳になる息子を寝かしつけながら、そのまま一緒に寝てしまっている。
2人 起こさないよう、暗いリビングで、物音を立てずに妻が用意をしてくれた 夕飯を 食べる。 唯一楽しみのビールを飲みながら、ボリュームをしぼったテレビを少しだけ見て、シャワーを 浴びて寝る。
朝は子供が起きる前に家を出て会社に向かう。それが一児の父親である男の毎日だった。
もっと家族と会話をしなくてはいけないし、したいとも思っている。
しかし、 自分の都合で 家族を起こし 申し訳なく、また 正直なところ、その時間に睡眠を当てたいほど、男は疲れていた。
その日も男は、いつも通りの遅い時間に帰宅した。
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